僕の原点と壺ほるの歩み(1)
僕の原点、サッカーと壺ほるの始まり
広島の田舎町で育った僕にとって、唯一自信を持てたのがサッカー、特にゴールキーパーというポジションでした。
目立たずチームを支える役割に、自分の生き方を重ねていたのかもしれません。
仲間と声を掛け合い、失点に落ち込みながらも前を向く。
そんな空気感が、今の「壺ほる」の空間づくりにつながっています。
「ちょっと気まずいけど、あたたかくて笑える場所」。
あの頃のグラウンドでの経験が、今のお店作りの根っこにあるんです。

未経験からの挑戦! 飲食業への飛び込み
高校卒業後、家業の鉄工所を閉じるタイミングで東京へ。
通信業界でゼロから営業を学び、やがて取締役に。

でも、心の奥底に眠っていたのは中学生の時に知った「鶏口牛後」という言葉でした。
「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)」とは、大きな組織に所属して末端にいるよりも、小さな組織でリーダーになる方が良いという意味の四字熟語です。
「誰かの下で働くのではなく、自分の責任で何かをしたい」という思いが募り、2008年に起業しました。
最初はITサポート事業でしたが、次第に「ありがとう」を直接もらえる仕事がしたいと思うように。
そんな時、ホルモン屋を営む知人の紹介で、全くの未経験で飲食の世界に飛び込むことに。
2013年12月、「壺ほるもん」をオープン。



しかし開店早々、いろいろな行き違いもあり、数百万円の損失を出してしまいました。
資金も知識も足りず、夜営業、割引販促、過剰仕入れと苦しい経営が続いたんです。
それでも僕は「飲食で生きていく」と腹を括り、泥臭く必死にあがきました。
次は失敗ばかりだった初期の頃の壺ほるのお話です。